栄東まちづくり協議会について
会長・副会長インタビュー
辻本 昌孝(栄東まちづくり協議会 会長・栄東発展会 会長)
栄東はどんな街ですか
栄東は「栄4丁目」と「栄5丁目」を指しています。その中に12の町内会があります。色々な活動がありますが、例えば区政とか防災の活動は学区ごとに構成される場合が多いのですが、この栄東は以下の3つの学区で構成されているのです。
『栄学区』 ①南武平町北部 ②南武平町南部 ③南久屋 ④月見町
『新栄学区』 ⑤西新町 ⑥宮出町西部 ⑦西瓦町
『老松学区』 ⑧老松第2 ⑨老松第3 ⑩老松第4 ⑪老松第5 ⑫老松第6・第7
例えば防災に関する取組として「公助・共助・自助」がありますが、阪神淡路大震災では、救助された人の約80%が「共助」によるものであったと言われているように、近所付き合いはとても大切です。各学区の付き合いをしながら、栄東という地域の中での付き合いやつながりも大切なのです。
この地域の事業としては「池田公園夏まつり(盆踊り)」、「防災訓練・防災防犯講習会」、「池田公園のイルミネーションイベント」などが行われていますが、学区の垣根を取り払って、栄東という地域の付き合いがこの地域に醸成され、支えあいの関係が出来ていると思います。
栄東をどのような街にしていきたいですか
この地域のイメージとしては「4丁目」の繁華街のイメージに対して、「5丁目」は住宅街のイメージを否めないところがありました。しかし、「4丁目」の繁華街の中にも住宅があり住民がいます。そして最近マンションが増えています。マンションに住む人も住民です。「5丁目」は住宅が多いですが、立派なホテルができ、ブティック、美容院、そして介護施設なども増えています。
今年の池田公園の夏まつりでは、新しい住民となった人にもお手伝いを新規にお願いしました。ゲームコーナーで子どもの相手をしていただきました。国レベルでは少子化が問題になっていますが、いったいどこに住んでいるのだろうと思うほど沢山の子どもがゲームコーナーに集まり、地域のおじさんたち手作りのゲームに夢中になって楽しんでくれました。そんな子どもたちの相手をしてくださった新しい住民の方も楽しかったと言ってくださいました。
このお話は一例ではありますが、これからの栄東としては新しい住民の方と古くから住んでいる人とが絡み合えるような機会が増えるといいなと思っています。
栄東の好きなところはどんなところですか
2024年に開催した夏まつりは第53回でした。これだけ続いて開催されてきたということは、過去においていろいろな問題があっても、12もある町内が絡み合いながら乗り越えて続いてきたという、粘りのような、支えあうものを感じるのです。この人と人との支えあいが私は好きです。
発展会としては今後何をしますか
私の前任者が「まち美活動」を起こしました。私も良いことだと思い継続していきたいと思います。私たちの住んでいる街をきれいにしよう!というのが一番の目的ですが、南海トラフによる昭和東南海地震は1944年でした。ちょうど80年が経過しました。大地震は100年ほどの間隔で起きるといわれています。地震が来たとき近所の人達と「共助」ができるように、「こんにちは」・「こんにちは」とあいさつができる関係を作るためにも「まち美活動」を継続していきましょう!!
(2024年7月 インタビュー)
田端 龍(栄東まちづくり協議会 副会長・栄東まちづくりの会 会長)
栄東はどんな街ですか
“誰も拒まない街”です。外国人を始め色んな人が住んでいたり、やって来たりするけれど、ここへ来ちゃダメだという人がいない街です。昔のイメージから、危ない飲み屋が集まっているという印象を抱いている方もいるかもしれませんが、今はそんなことはありません。外から見ると色んなイメージがあるかもしれないけれど、肩肘を張って生活するような街じゃないんです。
住んでいて怖い街だった時期は確かにあったけれど、先人達が池田公園の整備をしたり、交番を誘致したりと、取り組んできました。街の人達が努力して、明るく安全でにぎわいが生まれるような街づくりをしてきたから、今のような街になったと思います。放っておいてしまうと、ずっと良い街のままとはいかないので、私達もみんなで努力して、引き継いでいかないといけません。
栄東をどのような街にしていきたいですか
安心・安全で、楽しく住みやすい街にすることが一番の目標です。
街には、繁華街と住宅街の二つの側面があります。繁華街は、まず何より安全で楽しい街で、お客さんが集まるような飲み屋街として生き残っていかなければいけません。住宅街には、マンションだけではなく、介護施設がたくさんできています。施設に居る家族の顔を見に寄った際に買い物にも行ける、中心街らしい使われ方をしていると思います。名古屋市の他の繁華街と比べると、住んでいる人が非常に多く、町内会もちゃんと存在しています。事業者の集まりである栄東女子大小路ビル協会と、栄東地区の12町内会による栄東発展会が、手を取り合って一緒にまちづくりをしています。
街の歴史は様々な側面があるので、本当に一概には言えないけれど、今の状態は昔から見ると良くなってきています。色んな人が住んだり、訪れたりする街であることは当分は変わらないので、気楽に誰でも遊びに来られるような街であればいいと思います。
栄東の好きな場所はどこですか
池田公園って、昔はあまり良いイメージがありませんでした。今は、特にイルミネーションがある時期は非常に明るくて、人が集まる場所になりました。私たちの憩いの場所であり、栄東の情報発信の基地です。
池田公園は、住民が主体となって管理をしている公園で、栄東まちづくりの会が管理や貸し出しも行っています。公園は誰でも借りることができます。マンションやホテルが増えている街の真ん中にあるので、音には気を付けないといけませんが、そんなに大きいサイズじゃなく、使いやすい場所だと思います。貸し出しを始めてから本当に色んなイベントがあり、撮影などにも使ってもらって、色々な思い出があって感慨深いです。
(2022年1月 インタビュー)
野田 剛司(栄東まちづくり協議会 副会長・(一社)栄東女子大小路ビル協会 会長)
栄東はどんな街ですか
昔からの繁華街で、東新町や女子大小路には飲み屋さんがたくさんあります。一時は有名でしたが、その頃よりは勢いが無く、寂しい街になっています。
近年はマンションがたくさん増えているので、繁華街が縮小していくことを心配している反面、住まいもあって然るべきだと思っています。この地域で生業をしたり、レジャービルやオフィスに勤めている人が、多く住んでいる街なので。
栄東をどのような街にしていきたいですか
まだまだ発展してもらいたいし、できれば全国で有数の繁華街になってもらいたいです。「やっぱり名古屋に行ったら女子大小路だよね」「やっぱり一度は行ってみたい」と思われるような。
繁華街は必要な場所です。市民の人たちの憩いの場所で、社交の場所です。友達同士で来てお酒を飲んで、そこで愚痴を言い合ったりして発散します。この街には、リフレッシュしてまた明日から頑張るために必要な場所という、役目があると思います。
まちづくりをするにあたり、大切にしていることは何ですか
しっかりと議論をすることが大事だと思います。
発展会、ビル協会、まちづくりの会がそれぞれの中でしっかりと議論をして協議会に事業を提案し、住人と事業者の両方に為になる事業ができると良いです。
栄東の魅力は何ですか
デパートが近くて便利が良く、住むにはすごく良い場所です。みんなが知らないだけで、家賃や店舗の賃料もとても安いので、誰でもいつでもすぐに経営者になれます。安くて便利で素晴らしい街なんだけど、みんな気が付いていません。外に出ている情報やイメージが実態とは違っていて、実際のところが知られていません。
情報を変えることができれば、あっという間に価値が上がる、可能性がある街だと思います。
(2022年1月 インタビュー)